テーマ: 「脳とテクノロジーの融合 ― 「脳そのもの」の拡大へ」
【内容の骨子】
2016年、テスラの創業者として有名なイーロン・マスクが、Brain Machine Interface(BMI)と呼ばれる技術開発を行うNeuralinkという会社を設立するという報道は人々に驚きを以て迎えられた。BMIとは脳で機械をコントロールしたり、外部センサーからの情報を直接脳に伝えたりすることを研究する、神経科学と工学の融合領域である。
脳波でマウスカーソルをコントロールすることに始まり、義手・義足を脳波および筋電図で制御する、失明した患者の脳に電極を埋め込んでカメラと結んで視覚刺激を伝える、果ては離れた場所の動物同士を繋いでその記憶を共有させる、などなど多岐に渡り研究開発が進められている。
多くの神経科学研究者が既にひしめき合うBMI領域にイーロン・マスクが参加することの意義は何なのか、また、イーロン・マスクはNeuralink社設立を通して何を目指しているのか?現在の神経科学およびBMIの知見を踏まえ、その将来像を展望する。
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【 講師 】 福田 正裕
2006 医学部医学科卒業
2006-2008 東大附属病院 研修医
2008-2013 東京大学大学院医学系研究科 大学院
2013-2014 東京大学大学院医学系研究科 助教
2014-2015 Lee Kong Chian School of Medicine Research Fellow
2016-現在 DukeNUS Medical School Research Fellow
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