大きな仕事やイベントの後に食事や飲みに行くことを「打ち上げ」とよく言いますが、皆さんは「打ち上げ」の本来の意味をご存じですか?「打ち上げ」=「飲み会」とイメージしてしまいがちですが、「打ち上げ」には意外な言葉の意味や由来があるのです。そこで今回、「打ち上げ」の本来の言葉の意味や由来をご紹介します。
「打ち上げ」の本来
打ち上げという言葉は、花火やロケットのような、噴射や爆発、打って高く上げることを意味します。飲み会や宴会とは全く違う意味を持つ打ち上げという言葉ですが、ではなぜそのような意味を持つ言葉が、飲み会や宴会に使われるようになったのでしょうか。
「打ち上げ」の意味
打ち上げという言葉は、歌舞伎などの興行でも使われていて、太鼓を使い曲の調子を強くしたり高めたりすることを意味します。また、太鼓を打ち終えることを”打ち上げる”と言ったことから、興行の終わりを意味する言葉として使われていました。もともとは音楽用語として使われていたようです。そのほか、囲碁で、相手の死に石を盤上から取り上げることも打ち上げというそうです。このような意味を持つことから、物事が終え、一区切りつけるといった意味として、打ち上げという言葉が使われるようになったといえるでしょう。
「打ち上げ」の由来
打ち上げという言葉の語源は、平安時代まで遡ります。歌舞伎の演奏に使われる雅楽で、演奏を終える時に太鼓を打ち終えることを、打ち上げと呼んでいたそうです。平安時代の歌舞伎、雅楽と言えば、現代の宴ともいえるでしょう。その頃から、演目や演奏が終わった後に宴会をしていたという説もあるので、現代の「打ち上げ」=「宴会」といった捉え方は、古くから日本に伝わるものなのですね。
打ち上げは楽しむもの
打ち上げは、会社での飲み会で使われることも多く、少し億劫に感じる方もいるかもしれません。ですが、打ち上げは、一つの物事の区切りでもあり、それまでの頑張りや成果をみんなでお祝いするといった意味も持っています。これまでの、自分の頑張りを労い、楽しんで打ち上げに参加しましょう。
まとめ
一言に「打ち上げ」と言っても様々な意味を持つことがわかりました。「打ち上げ」=「飲み会」となんとなく使っていましたが、意味や由来を知ることで、打ち上げの見方や楽しみ方も違ってくるのではないでしょうか。また、言葉の意味の中には、古くからの伝統も込められているのです。由来を知ることで、納得できますね。