テニスの話題になると必ず出てくる「ウィンブルドン」。
しかしどんなものなのと聞かれると、テニス初心者の人はよくわからないもの。
そこで今回はテニスの「ウィンブルドン」がどのようなものなのか、歴史を見ていきましょう。
「グランドスラム」の中の1つ
テニスの「ウィンブルドン」とは「グランドスラム」と呼ばれるテニスの世界的大会。
「グランドスラム」とは全豪オープン、全米オープン、全仏オープン、
そして「ウィンブルドン」の世界4大大会の総称を指し、4大会すべてで優勝を記録すると「グランドスラムを達成」という表現がされることもあります。
「ウィンブルドン」は、毎年6月に開催開催されています。
大会が行われる会場は?
毎年大会が行われる会場は、ウィンブルドンにある「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」です。テニスコートとしては世界で4番目、イギリスでは最大規模を誇る巨大競技場で、「オールイングランド・クローケー・クラブ」として1868に創設されました。テニスのウィンブルドン選手権が開催されるようになった時期から、現在の名称に変更されました。2009年からは決勝戦の舞台であるセンターコートに開閉式屋根が設置され、天候の影響を受けずに大会を開催できるようになりました。
今年で通算130回の開催
ウィンブルドン選手権が初開催されたのは1877年。
当時「The Lawn Tennis Championships on Grass(ザ・ローンテニス・チャンピオンシップ・オン・グラス)」という名称で始まり、
今年2016年で通算130回目の開催となります。
服装の決まりが厳しい!?
ウィンブルドン選手権には、「出場選手は白色の服以外着てはいけない」という厳しい規定が存在します。
この規定は、1884年大会の女子シングルス優勝者モード・ワトソンが全身白のウェアで試合に臨んだことが始まりで、
それから選手は試合、練習用のウェア、靴を必ず白で統一しなければいけなくなりました。
2014年からは服以外の下着にも適用されるなどルールが厳格化、色付きが認められるのは「ヘッドバンドなどのアクセサリー類」に限定されることに。
選手たちのささやかな抵抗!
「白以外の服装は禁止」という規定に対して対抗しようとした選手もいます。1985年のアン・ホワイトは全身白の「タイツ」で試合会場に登場し、そのまま試合にも出場!しかし審判から当然注意を受けて翌日からタイツ使用禁止に。その他ではアメリカのベサニー・マテック=サンズ。ノースリーブとロングスリーブのミックスウェアやテニスボール付きのジャケットを身につけて登場し、周囲の度肝を抜きました。奇抜なファッションで「テニス界のレディー・ガガ」と呼ばれているべサニーらしいアピールでした。
観客にもドレスコードが存在する!
ウィンブルドン選手権では、選手のみならず観客にもドレスコードが存在します。
「グランドスラム」の中で最古の大会であるこの大会は「英国紳士」の社交場でもあり、
試合を観戦するウィンブルドンの会員は、事前配布されるドレスコードに沿った服装をしなければいけません。
2015年大会はF1のトップドライバーであるルイス・ハミルトンが、ドレスコード違反により入場を拒否されたように、セレブに対しても厳しい措置が取られています。
つかの間の休養「ミドル・サンデー」
ウィンブルドン選手権では、大会第1週と第2週の間の日曜日を「ミドル・サンデー」と設定し、選手の休養日にあてています。
しかし天候によって試合消化が進まない場合は例外的に試合を行うこともあり、過去に3回(1991、1997、2004)日曜日に試合が開催されています。
観戦ツアーを組んで現地に行く場合は、「ミドル・サンデー」のことを頭に入れておくと良いでしょう。
獲得賞金は過去最高額を記録
世界最古の伝統の大会ということで、獲得賞金の総額も高額です。2015年大会の賞金総額は「2675万ポンド(約48億6370万円)」で、2014年全米オープンの3825万ドル(約45億5175万円)を上回りこれまでの世界大会史上最高額を更新することとなりました。
2016年大会は6月27日から
2016年のウィンブルドン選手権は、6月27日から7月10日の日程で開催予定です。
すでに旅行会社のホームページで観戦ツアーの案内が出ているので、「興味を持って現地観戦したい!」と思ったら早めに準備していきましょう。