【ボウリング店員土下座事件】加害者にならない為のオサライ

土下座事件って、こんな事件

2014年12月滋賀県近江八幡市内にあるボウリング場に訪れていた当時27歳の男が、店員に約45分間にわたって土下座をさせました。土下座をさせた理由は一緒にボウリング場へ来店していた当時16歳と17歳の少女二人の年齢確認を店員が行ったから、というもの。さらに少女らは店員の土下座画像がSNSに投稿し、これが滋賀県警に通報されました。土下座をさせられた店員も警察に被害届を提出したことで事件へ発展。翌年の1月には男も少女二人も強要容疑で逮捕されました。

他にも土下座事件は多発してた

ボウリング場での土下座騒動は当時27歳男が「店を滅茶苦茶にする」「前は年齢確認はなかったはず。早く土下座しないと店のものを壊す」などと執拗に因縁をつけたことで起きました。が、他にも土下座騒動は多発。
大阪府茨木市のコンビニでは、接客態度に因縁をつけた男女グループが店員に土下座を要求。土下座動画を動画サイトに投稿しました。札幌市の衣料品チェーン店では商品管理の悪さに因縁をつけた女性が店員に土下座を要求。こちらもSNSに投稿、騒動となりました。

他人事じゃ済ませられない理由

ボウリング場土下座事件のようなモンスター客に対して世間は冷ややか。逮捕されて当然と言えます。
ただこの『強要罪』の適用が肝で、こういった事件が他人事じゃ済ませられない理由なんです。
店員に対して横柄な人やクレイマー気質な人、他人のミスに対して厳しい人など、周囲にひとりやふたりはいますよね。そういった人は一歩間違えたら強要罪に当たる行動をとってしまうかもしれませんよ…。

それも実はOUT!?強要罪を知ろう

例えば飲食店で注文した料理に虫が入っていたとします。ほとんどの人が料理にクレームをいれますよね。そこで店員の態度がふてぶてしかったり、慇懃無礼だったりすると「きちんと謝ってほしい！」と余計に腹が立つのが人の心理。ですが、その気持ちに押されて謝罪文を書かせたらOUT！客が要求しなかったとしても、店員が土下座をしたらOUT!強要罪に当たるのだそう。
強要罪は店側に義務のないことをさせようとしたり、何か害を与えようとしていると感じさせるような言動があった場合などに適用されます。もちろん店員に無理やり何かをさせることも該当。
ケースバイケースではありますが、「ちゃんと謝ってほしい！」という言動が強要罪に該当してしまうかもしれないということは覚えておいた方が良さそうです。

罪状はまだある！クレームには気をつけよう

過度なクレームには強要罪以外の罪状も適用される可能性があります。
運営を妨害する意図で必要以上にクレームをつければ業務妨害罪になりえますし、先ほどご紹介した衣料品チェーン店の土下座事件では名誉毀損で客側に罰金30万円の略式命令が出ています。
クレームをいれる時は過度になりすぎないように気をつける必要があります。

日常生活に潜む法のOUT

実は罪になる行為が日常生活には意外と溢れているものです。土下座事件も一見無関係のように思えますが、「どうすると罪になるのか」を知れば見方が変わりますよね。
日常に潜むOUTな出来事に興味が出たら、友達と一緒に裁判所へ行くのがオススメ。裁判を傍聴して身近に法を感じてみてはいかがでしょうか。