ボルダリングで、もともとはジムである程度鍛えられていて、自信を付けていたクライマーが、
いざ本格的な外岩で真の意味でボルダリングに挑んでみると、練習で学んだことが全く活きないという、
「カルチャーショック」を感じるというのは決して珍しくありません。
確かに、ジムの施設で行う練習は不可欠ですが、結局外岩の訓練は外岩でしか行えないものです。
外岩と施設の違い
施設はあくまでも「人工物」にすぎませんから、都合よくそこに足場があり、その上には
ホールドがあるわけですが、外岩はパッと見、表面がかなり平らに近く、突起と思わしきものが
なかなか見当たりません。
したがって、「乗る」、「つかむ」イメージを深めてきたクライマーには大打撃となります。
足場はつま先立ちで、ホールドは指先で捕まえる
施設との違いの代表例ですが、「乗る」、「つかむ」ができるような場所がありません。
しかし、岩の表面とて決して真っ平ではないですから、「指先がかかる」感覚が大切です。
始めのホールドが成功しないと、足をかけられません。
指先がかかったら、今度はつま先で、「つま先がかかる」感覚を確かめ、
その上でつま先立ちをして、ついに両手両足が完成されます。
つまり、「先端の感覚」こそが外岩クライミングのコツなのです。
普段の練習へフィードバックする
貴重な経験は普段の練習に持ち帰りましょう。
岩を指先とつま先で「撫でる」、ホールドを見つけ、そこに「ひっかける」感覚を研ぎ澄ますため、
ジムのホールドも、平素から指先とつま先でひっかけるようにつかまえましょう。