テニス男子はショートパンツでプレーをするのに、なぜ女子はスコートなのか思う人も少なくないようです。実は女子テニスのウェアはいろいろな歴史をたどり、今のようにスコートになりました。その女子テニスにウェアの歴史特集です。
元々は女子テニスはコルセットをしていた
テニスというスポーツは上流階級の遊びとして流行っていたものでした。しかし、今のような形式のプレーとは、程遠いもので、ちょうど羽根つきのような感じの、ちょこんとボールを当てては返すというプレースタイルでした。そのような今風いうとお嬢様のスポーツだったため、テニスをする女性の格好はとても優雅なものでした。
最初はどのような服装だったか
上流階級や貴族の中で、女子テニスをしていた人たちの服装はどのようなものだったのでしょうか。ベールつきの帽子や襟がついた長袖ブラウス、そして、地面にくっつきそうなくらい長いスカートが主流でした。その上から、コルセットを身に着けて、ハイヒールでテニスを楽しんでいました。
1884年に大きな変化が起きた
貴族たちの服装に大きな変化が起きたのは1884念のことでした。その年に行なわれたウィンブルドンテニスでモード・ワトソン、リリアン・ワトソンという姉妹プレーヤーが頭のてっぺんから足に至るまで見事なまでに真っ白な白ファッションで登場しました。その2人はウィンブルドンテニスで優勝を飾りましたが、その年以降ウィンブルドンテニスでは白を基調とした服装をしなければならないということになりました。
スカート丈に影響を及ぼしたワトソン姉妹
これまでテニスの装いではスカートは地面につくのが普通でしたが、しかしワトソン姉妹はスカートの長さをくるぶしまでにするという、その当時では大胆な服装改革をしました。この目的は動きやすさを求めてのものです。実際に、これによって女子選手の動きが格段に違うものになったと言われています。
さらにスカートの長さに大きな変化が!
1905年にスカートの長さが再び短くした選手がいます。それはメイ・サットンという選手です。しかしながら、まだスカートは今の人々の感覚からするなら長いものでした。それがふくらはぎまでに短くなったのが1919年のことでした。スザンヌ・ランランがこれまでの常識を破り、バンダナを巻きつけ、コルセットについても身につけない服装で登場しました。
今の時代アンダースコートではなくスパッツ
今では、ウィンブルドンテニスではアンダースコートの選手を見かけることはなくなりました。今主流になっているのはスパッツです。しかし、少し前まではスパッツは下品ということで嫌悪されていましたが、時代は変わったと言えそうです。
スカートは徐々に短くなった
最初は地面すれすれか、地面に接触していたスカートがいろいろな選手たちの活動によってだんだんと短くなっています。いきなりではなく、長い歴史を掛けての話です。