走ることを苦手としている人の中には、「すぐに呼吸が苦しくなってしまうから」という意見も多いことでしょう。ですが、実は間違った呼吸法をしているために苦手としている、という場合も多くあります。ランニングの正しい呼吸の仕方を見てみましょう。
腹式呼吸
走る時に苦しくなってしまう多くの場合、浅い呼吸を繰り返す呼吸法になっていることがあります。ですが、浅い呼吸では酸素が気道までしか届かず、しっかりと肺まで届くことができません。酸素を効率的に取り込むには、お腹を大きく動かす腹式呼吸がいいとされています。横隔膜をしっかりと動かすことで、肺が大きく膨れて酸素を取り込むことができます。顎を引いて息を大きく吸いながらお腹を膨らませて、吐く時にはへこませる呼吸法を練習してみましょう。慣れると走りながらでも腹式呼吸ができる様になります。
息を吐くこと
運動するには筋肉を動かしますが、筋肉を動かすにはそれだけ酸素が必要になります。そのため、息を吸い込むことに意識してしまいがちですが、息を吐く時にこそを意識する必要があります。しっかりと息を吐くことで、自然と必要分の息を吸うことができるからです。また、大きく息を吐くことで二酸化炭素を多く排出し、運動により増加した乳酸(疲労物質)が増えるのを防ぐことにも繋がります。疲れてきた時こそ息を吐くことを意識するようにしましょう。
リズムに合わせて
ランニングの呼吸法は自分のペースに合わせたリズムで行うようにしましょう。呼吸のリズムが崩れると、走りやペースも崩れてしまうからです。よく言われるものとして、息を吸うことと吐くことを2回ずつ繰り返す方法(す、す、はっ、はっ)と、大きく1回ずつ繰り返す方法(スーッ、ハーッ)がありますが、自分に合うリズムがあるならばそれ以外でもかまいません。吸うのを2回、吐くのを1回でも良いですし、逆に吐くのを2回、吸うのを1回というのも良いでしょう。慣れて来るならば、その時の走るペースと自分のリズムに合わせて使い分けることもできる様になります。
これらの正しい呼吸法を実践するならば、ランニングも爽快なものになるでしょう。