毎年特別な気持ちにさせてくれるクリスマス。その始まりは冬至のお祭りだったということを知っていますか? クリスマスと冬至、日本ではちょっと意外なその関係についてご説明します。
クリスマス以前にあった冬至のお祭り
キリスト教が広まるよりも前、北欧に住んでいたゲルマン民族は「ユール」と呼ばれる冬至のお祭りを行っていました。冬至は1年のうち最も夜が長くなり、その後次第に生命が溢れる春へと向かう日。太陽が再び力を取り戻す日として、神話の神々へ供え物をし、盛大に祝ったのです。現在でも、北欧の国々にはその頃の風習の名残があります。
キリスト教がすべてを統一した
その後、キリスト教が広まりだした4世紀に、キリストの誕生日が12月25日と定められました。これには北欧の民族の冬至祭や、当時大きな勢力を持っていたミトラ教を自身に取り込んでしまおうという狙いがあったようです。こうして太陽の復活とキリストの誕生は結び付けられ、現在のようなクリスマスが生まれました。
日本の冬至は残っている
日本はゆず湯などの独自の風習があったためなのか、クリスマスと冬至は結び付けられることなく現在まで来ています。欧米の人々が日本のクリスマスに違和感を感じるのは、単にキリスト教徒ではないのに、ということの他にも、クリスマスが持つ背景などを学ばずにただ騒いでいるという印象を受けているからなのかもしれませんね。
クリスマスの歴史も勉強してみよう
近頃はヨーロッパのクリスマスをまねて、クリスマスマーケットなども開催されるようになってきました。出かける前にはぜひ、クリスマスの歴史を調べてからにするともっと楽しめますよ!