六甲山の北麓、三方を山に囲まれた有馬温泉。狭い坂道の両側には、風情ある土産屋などが軒を連ねる風情たっぷりの「関西の奥座敷」です。有馬温泉を愛した豊臣秀吉がたびたび訪れ、妻の北政所(ねね)も湯治に訪れたという由緒ある温泉で、有馬の至る所に秀吉ゆかりの史跡や品々が残されています。
秀吉ゆかりの品々も展示「有馬温泉 太閤の湯」
昨年全面大改装オープンしたクアテーマパーク。秀吉の「黄金の茶室」をイメージした黄金の蒸し風呂や、秀吉が入った湯を再現したという太閤の岩風呂など、全26種類の風呂や岩盤浴が楽しめます。玄関前の庭園では森林浴が楽しめる「官兵衛古道」も。春の桜時期は、夜間ライトアップで楽しむことができます。
茶会もおこなわれる「瑞宝寺公園」
桜と紅葉の美しさで知られ、特に秋は兵庫県下でも有数の紅葉の名所とされています。公園の別名は“日暮らしの庭”。秀吉がこの公園を「いくら見ていても飽きない」と褒めたたえたことから名づけたとされ、また秀吉が愛用した石の碁盤が残されています。
鮮やかな朱に目を奪われる「ねね橋」
有馬温泉街の中心に位置する、赤い欄干が目印のねね橋。秀吉の妻ねねは、秀吉とともに有馬の地を愛し、ともに何度も足を運んだそう。また秀吉の死後も、ねねは有馬復興に尽力したといわれています。橋のかたわらにはねね像が建ち、有馬川を挟んで秀吉の像と見つめ合っています。
秀吉夫妻には最後まで子供ができなかったため、子供の恩恵にあやかりたいと何度も足を運んだという説も。そのことからか、有馬温泉は子宝の湯としても有名なのです。