テニスの試合は必ずサーブからスタートします。ネットを越して、サービスボックス内にボールをコントロールしなくてはなりません。ではネットに当たったボールがサービスコート内に入った場合はどうなるなるのでしょうか。このことをテニス用語で「レット」と言います。レットについての疑問を初心者にもわかりやすく解説していきます。
レットとは
レット(LET)とはやり直しのことです。主にサービスの時に用いられるテニス用語で、ネットに触れたボールが入った時は、ノーカウントとなり、再度サーブを打ちなおさなければなりません。
テニスのサーブは1つのポイントに対して2回打つチャンスがありますが(1回目のサーブをファーストサーブ、2回目のサーブをセカンドサーブという)、ファーストサーブでレットになった場合はファーストサーブの打ち直しになり、セカンドサーブでレットになった場合はセカンドサーブの打ち直しとなります。セカンドサーブでレットになったからと言ってファーストからサーブを打てるという風にはなりませんので、テニス初心者の方はご注意ください。
また、同じくネットに当たったボールが、サービスボックス内に入らず、枠外にボールが落ちた場合はフォルトになり、打ち直しにはなりません。
ラリー中でネットインした場合
レットはネットインしたらなる!と解釈してしまうと損をしてしまいます。というのも、ネットインはサーブだけではなくストロークやボレーのラリー中にも起こりえます。ラリー中でのネットインはテニス用語で「コードボール」といい、インプレ―状態になります。そのため、ラリー中にネットインしても、やり直しにはならないのでご注意ください。
ラリー中にレットが起こる可能性があるのは、他コートからボールが転がってきた場合です。こちらは、試合の妨げになると捉え、そのポイント自体をやり直します。
・サーブでのネットイン…レット
・ラリー中での外部的な要素による妨害…レット
・ラリー中のネットイン…コードボール
レットの新しいルール!?
2013年よりルール改正で「ノーレット」というテニス用語が誕生しました。文字通り、レットをなくすルールです。テニスの4大大会など大きな大会ではまだ実装されていませんが、下部大会ではすでに試験的に実装されています。ノーレットにする一つの原因が試合時間の長さにあります。テニスでは5時間を超える試合もあるため、テレビの放送の問題などが常にあります。その一つの対策が「ノーレット」であり、他にも「ノーアドバンテージ」や「タイブレーク」などの試合時間短縮を目的としたルール改正は頻繁に行われています。近い将来、レットではなくノーレットが当たり前になっているかもしれませんね。