鎖場での緊張感と、絶景を眺めたときの安らぎとのギャップは、登山ルートには欠かせない魅力です。そんな鎖場のあるスポットをご紹介します。
伊予ヶ岳
まず手っ取り早く鎖場にアタックしたい場合は、伊予ヶ岳があります。スイスのマッターホルンに山容が似ていて房総のマッターホルンと呼ばれ、千葉県南房総市にある標高336.6mの山で、最後の山頂付近に鎖があります。楽しくチャレンジできます。天気がいいと房総の山々と東京湾が一望できます。
剱岳
剱岳(つるぎだけ)は、日本国内で「一般登山者が登る山のうちでは危険度の最も高い山」とされています。それは、岩稜伝いの鎖場やハシゴのルートになることによります。難所としてカニのヨコバイ・カニのタテバイと呼ばれる鎖場がありますが、実際には、より容易な稜線で滑落事故などが発生しています。その峻険な山容は訪れる者を圧倒し、登山家からは「岩の殿堂」とも「岩と雪の殿堂」とも呼ばれています。
穂高岳
穂高岳は、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、前穂高岳、西穂高岳、明神岳などの峰々からなる穂高連峰の総称です。剱岳、谷川岳と共に日本三大岩場に数えられています。特に、涸沢岳から南岳の稜線の飛騨側には、谷川岳一の倉沢と並ぶ有数の岩場滝谷を擁しています。滝谷は急峻なだけでなく、崩れやすい岩も多く、岩の墓場と形容されています。
まとめ
伊予ヶ岳のように比較的手っ取り早く楽しくチャレンジできる低山の鎖場から、剱岳や穂高岳のように高度な技術を要する鎖場まであります。後者では、熟達者でも毎年重大な事故が多発しています。安易な気持ちで行くと、命を落としますので十分な注意が必要となります。