カービングスキーが登場して約20年が経過してます。昔のスキー板はサイドにあるカーブ緩く、上級者しかカービングでターン出来なかったのですが、カービングスキーの登場で、それまでパラレルターン止まりの中級者でも簡単にサイドのエッジを活かしたパラレルターンが出来るようになりました。
それでも、パラレルターンを滑れない中級者は多いと聞きます。今回は、そのパラレルターンを滑るコツを紹介します。
プルークボーゲンで腰の向きを確認する
スキーを始めた場合に必ず練習するプルークボーゲンですが、ここにターンのコツが詰まっています。格好悪いと言われますが、安定してゆっくりターンを
学ぶにはプルークボーゲンは最適です。
多くの指導者が、目線、手の位置、足の形といろいろ言われますが、ターンがきちっと決まるには腰の向きが重要になります。どんな時でも、プルークボーゲンで滑っているときは腰の向きが真下を向くことが理想です。
直滑降のときは勿論、斜面に対して板が斜めになっているときも、腰は真下を向いていると体の軸がカチッと決まり、スムーズにターン出来ます。また、腰の向きを常に下側に向けることで、ターンの最中に斜面に対してエッジを立てやすい姿勢を取ることが出来ます。
よく「ハの字にして、足に体重を掛けて」と言われますが、「ハの字にして、腰を下側に向けて」と言えば自然に体の軸が決まり、また、斜面に対してエッジが立ち、スキーのサイドカーブに沿って勝手に曲がります。
ブーツのバックルを外す
腰の向きが意識できるようになったら、エッジの感覚を研ぎ澄ます練習として、ブーツの全てのバックルを外して滑ってみましょう。
どうでしょうか?
バックルを外した途端、体が前後するはずです。
姿勢が悪いとスキーブーツに寄り掛かった状態で滑ることになり、自分の体重を適切にスキー板に伝えることができません。
コツはじわっと足裏を意識することD急斜面で練習する必要はないので、緩やかな緩斜面でバックルを外して滑ってみてください。
そして、自分の足裏にスキーのサイドカーブを感じ取ることができたら、パラレルターンはあと一歩のことろまで来ています。
中級コースでプルークボーゲンで加速する
腰を常に下側に向けること、サイドカーブを足裏で感じとることが出来たら、いよいよパラレルターンの練習です。
とは言っても、そんなに難しいことはありません。
プルークボーゲンで中級コースを滑ってみましょう。
腰の向きに注意して軸を決め、サイドカーブを意識して滑ると、スキーはサイドカーブで雪面を切るようになり、自ずとスキーは加速して行きます。
そしてスピードが付いていくと、プルーク(ハの字)の形をとることが難しくなり、スキーの板は狭まって行きます。
まとめ
昔のスキー板では、パラレルターンは板をたまわせてサイドカーブを作り曲がっていましたが、現在のカービングスキーではサイドカーブを有効に使うため、体の軸を作り、エッジを立てることでターンします。
またパラレルターンはある程度のスピードを要するため緩斜面ではコツを掴むのが難しいという一面もあります。
初めて自転車に乗る練習をしたとき、少しスピードが必要だったことを思い出して貰うとわかり易いですね。
最後に必要なのは勇気。
プルークボーゲンで思い切って滑ってみましょう。
自然にスキー板は平行になり、パラレルターンになるはずです。