日本のオタクたちの祭典であるコミックマーケット、通称コミケ。そんなビッグイベントで毎回朝一から激戦区となるのが、企業が出展している企業ブースなんです。そんなオタクたちが熱狂するコミケの企業ブースの魅力をまとめました。
企業ブースが始まった歴史
1975年から有志によって始められたコミケ。当初は虎ノ門日本消防会館の会議室を借りた小さいイベントでしたが、着々と来場者数を伸ばしていきます。そんなコミケに企業ブースが設けられるようになったのは、1996年の年末に開催された「コミックマーケット51」のこと。この時初めてビッグサイト全館が使用され、12の企業が出展することとなりました。
徐々に増える企業ブースへの出店数
その後、翌1997年に開催されたコミックマーケット52では出展企業は29社と倍以上に増加しました。そしてその後もコミケの企業ブースに出展する企業数は年々増えていきます。2002年に開催されたコミックマーケット63ではついに企業ブースの出展企業数も100社を超え、その後も100社を下回ることはなく現在まで至ります。ちなみに2015年の夏に開催されたコミケ88では、127社の企業が出展していました。
企業ブースの魅力①限定グッズ
コミケの企業ブースの魅力として最初にあげたいのは、何と言っても数々の限定グッズが販売されていることです。定番である出版社やアニメ制作会社はもちろん、コミケの企業ブースには面白い企業が多数出展し、様々なタイアップ商品を販売しています。一般出展とは一味違う商品に目移りし、1日で万単位の買い物をする人も少なくありません。
企業ブースの魅力②無料配布物がすごい
様々な限定グッズに負けないある魅力が企業ブースにはあります。それは、会場で配布されている様々なノベルティ。内容は出展社とアニメやpixivといった有志とのコラボ作品で、数ページの薄い冊子がほとんどなのですが、そのクオリティがもはや商品レベル。それ以外にもテープやクリアファイル、中には原画集など「それ無料でいいの!?」と思ってしまうような物がズラリと用意されています。数が限られているこの配布物のために、徹夜で並ぶ人もいるほどです…。
企業ブースの出展企業①
実際に、コミケの企業ブースにはどんな企業が出展しているのでしょうか。その代表的な存在と言えるのが、出版社です。出版社で代表的なのは「BLACK LAGOON」や「IS」に代表される小学館や、「弱虫ペダル」が大ヒットした秋田書店、そして「蒼き鋼のアルペジオ」で知られる少年画報社などが挙げられます。また、萌え作品を専門で取り扱っている書店なども多く出展しているのが特徴です。
企業ブースの出展企業②
もう1つ企業ブースに出展している代表的な企業を挙げるとすれば、もはや映画関係で知らない人はいない松竹などの映像関係の企業です。また、劇場版やアニメ化された作品の専用ブースを設ける企業も多くあります。それ以外に代表的な企業といえば、PCを初めとしたゲーム制作会社などが挙げられます。
企業ブースに出展した意外な企業①
ビッグサイトがオタクの聖地となるコミケ。その中でも熾烈な競争が生まれる企業ブースには彼らが愛する作品の限定グッズがところ狭しと販売されるわけですが、そんな企業ブースにそうした作品とは一見縁のなさそうな企業が出展した例がいくつもあります。例えば、自動車メーカーとして誰もが知る「ホンダ」。くるまと人との新しいつながりをテーマにしたこのブースでは「ROAD DJ」という新しいアプリとそこに登場するキャラクターが紹介されました。
企業ブースに出展した意外な企業①
企業ブースに出展した意外な企業はほかにもあります。インパクトが強かったのは、「PACIFIC RACING TEAM」です。名前の通り企業レーシングチームで、もちろんこのジャンルの企業がコミケに出展したのは初。「ラブライブ」や「侵略!イカ娘」などの作品をデザインした「痛車」ならぬ「痛レーシングカー」で大会に出場していることでも知られている企業ですが、タイアップしているラブライブ関係の限定グッズを販売していました。
コミケの企業ブースにはオタクの夢が満載
開催と同時に膨大な人がなだれこむコミケの企業ブース。そこには、その熱狂にふさわしいだけの魅力的なグッズやイベントに溢れていました。生半可な覚悟では飛び込めない熱気に包まれたエリア、それが企業ブースなのです。