ダイエットのためや健康のためにランニングを始める方も多いと思います。ランニング初心者といっても、もともとは走るのが苦手で、電車に遅れそうになって急いで走っただけで息切れをする人もいれば、ウォーキングや水泳などである程度の運動を意識している人など、さまざまです。
でも、どんな人でも、いざランニングを始めようと思ったところで、いきなり走り過ぎては、体がびっくりしてしまい、その後なかなか続きません。ランニングは、目安をもとに、徐々に距離を伸ばして体を慣れさせていくことが、長く続けるコツです。
今回は、ランニングの時間や距離について、くわしくまとめてみました。
平均的な距離
ランニングをしているみなさんは、だいたいどれくらいの距離を走っているのでしょうか?株式会社インテージによる『ジョギング・ランニング実態調査』では、直近1年以内にランニングを実施している20歳代~69歳までの男女2,037人を対象に実施された調査によると、ランニングをする理由によっても変わりますが、1回のランニングの走行距離は3~5㎞を目安に走っている人が多いことが分かりました。
ただ、1~3㎞程度という人ともそれほど大差がなく、だいたい1~5㎞を目安に行っている人が多いようです。また、この調査は、目的別に分かれて実施されており、健康管理・体力維持を目的としてランニングしている人は3~5㎞走っている人が多く、美容・ダイエットを目的としてランニングしている人は1~3㎞という人が多い結果になっています。
本格的なマラソン大会の参加を目的に走っている人を除けば、だいたい1~5㎞を目安に走っている人が多いということで、自分の体力と相談しながらランニングを始めてみてもいいでしょう。
距離よりも時間を目安に
ランニング初心者の方は、先ほど説明した距離を目安に走ってもいいですが、距離を目安にして走るよりも、時間を目安にして走ることをおすすめします。なぜかというと、距離を目安にして走ると、思っていた以上に長く感じてしまった場合、ショックを受けて挫折してしまう可能性が高いからです。また、距離を決めてしまうと、「○㎞は走らなければならない」という無駄なプレッシャーを自分に与えてしまうことにもなりかねません。
距離でなく、時間を目安にした場合、自分に快適なペースに調整すればいいだけなので、距離を設定した場合よりかは、しんどさは軽くなるといえます。また、その日その日の調子によって走るペースを柔軟に調整しながら走ることができるため、無駄なプレッシャーはかからず、長続きしやすいです。
まずは30分を目安に
ランニング初心者の方は、まずは30分を目安に走ってみましょう。30分は、6分/㎞ペースで走ることができれば、5㎞を走れる時間です。30分を走ることに慣れてくれば、走る一つの目安である5㎞もそれほど苦ではなくなってきます。また、健康維持やダイエット目的であれば、20分でもいいでしょう。
20分は有酸素運動によって脂肪が効率的に燃焼しやすいと言われている時間です。まずは、20分~30分を目安にし、走るペースは人それぞれ、その日その日の体調に合わせて走ってみてください。最初からペースを上げて走る必要はなく、気持ちよく走れるペースで走ることが、長くランニングを続けられるコツです。
気を付けるポイント
健康やダイエットを目的としてランニングする人に言えることは、どれだけ運動したかということよりも、どれだけカロリーを消費したかという点が大切です。どれだけ長い距離を走っても、ハイペースで走っても、実は、筋肉だけが疲れてしまい、カロリーの消費はそれほど多くありません。
また、走る場所によってはのぼり坂、下り坂だったり、平坦な道ばかりではありません。ランニング初心者は、最初はハイペースで走るけれど、疲れてきた中盤以降に一気にペースが下がってしまうことがよくあります。ペースが上下してしまうと、筋肉や心臓に負担がかかってしまい、結果的に短い時間しかランニングが行えなくなってしまいます。ランニングは、どんな道であっても、一定のペースで走ることが効果的だとされています。
常に一定のペースで走ることが、「長い距離を走れる」、「次の日に疲労を残しにくくなる」というメリットもあります。周りの人のペースに流されず、自分のペースで走り、日々のランニングを良いものにしてください。