スピーディーで激しいプレーが多いハンドボールでは、接触などに関する反則ルールが設けられています。ではハンドボールにおける反則ルールとはどのようなものがあるのでしょうか。
空中に投げたボールで「ジャッグル」
自分が空中めがけて投げたボールを、再び自分で捕球しようとした場合に取られる反則です。この反則を取られるパターンは2つで①自分で捕球をした場合と②一度捕球し損ねたあと、再び捕球しに行って自分でボールに触れた場合があります。ジャッグルが発生した場合は一度プレーが止まり、相手チームのスローインから試合再開という流れになります。ちなみにこの反則は通常のハンドボールでのもので、車椅子ハンドボールでは適用されません。
手を使ってのブロック「ホールディング」
相手チームのシュートをブロックする際に、相手選手に抱きつくなどして動きを止めようとすると「ホールディング」を取られます。ホールディングが発生した場合は相手チームのスローインとなりますが、ほとんどの選手は何が何でもシュートをさせないようにするためどんどんホールディングを行うことが多いです。「反則だけど反則ではない」ようなプレーと言えます。
相手を突き飛ばす「プッシング」
これも試合中よく見られる反則で、相手選手を横から突き飛ばした場合に取られます。しかしこれもホールディング同様、シュートブロックのためには欠かせないプレーということで、選手側も反則覚悟で行うことが多いです。
オフェンス側が取られる「チャージング」
チャージングはオフェンス側が取られる反則で、ディフェンスの選手に強く当たったときに取られます。オフェンス側が進行方向を塞がれたとき、ディフェンスに真正面から当たって強行突破しようとするプレーがチャージングにあたります。強行突破以外では、ユニフォームを捕まえることもチャージングにあたるので注意が必要です。
足を引っ掛けたら「トリッピング」
相手選手を止めようと、自分の足を引っ掛けて転倒させようとした場合、トリッピングの反則を取られます。わざと引っ掛けにいった場合に取られる反則ですが、それ以外は「プレーの流れ上仕方ない」ということで見逃されることもあります。
相手の腕を叩くと「ハッキング」
相手のシュートブロックのために、ボールではなく腕を叩いてしまった場合に取られます。相手の腕を叩くだけでなく、そのプレーで相手がボールを落とした場合もハッキングになります。ハンドボールでは頻繁に起こる反則で、選手側が反則という意識なくやっていることが多いようです。
反則は取られないことも多い
ハンドボールにはこれだけの反則はあるものの、プレーにつきものとして見逃されることも多いようです。観戦する際には、「これは反則かな?」と見逃される反則に目を向けてみては。面白く、良いルールの勉強になるのではないでしょうか。