「剣道って面をついたら良いとか言われるけど、ルールよくわからない」という人は多いでしょう。そこで今回紹介するのは「観戦や練習をこれから始めてみよう」という人に向けた、ゼロから覚える剣道ルールブックです。
試合の勝敗決定の流れは?
基本的な試合は一本5分の試合を3本行い、先に2本先取した方が勝ちとなります。しかし3本以内に勝負が決まらない場合は、3分の延長戦を行って決着をつけることになります。それでも試合が決しない場合は、抽選や判定に持ち込まれることもあります。団体戦で行われる場合は、本数をとった数が多い側が勝者となります。勝ち抜き戦では、試合を取ったものが負けるまで試合に出続けて、最後まで選手が残った側を勝ちとしています。
勝敗を決める有効打突とは?
剣道の勝敗を決めるのが「有効打突」と呼ばれるもの。試合でよく聞かれる「一本」と言った方がわかりやすいかと思われますが、剣道試合規則では「充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする」と規定されています。詳しく見ていくと、・充実した気勢・・気迫を感じさせるような声が出ているか・適正な姿勢・・自分が突く方向に顔をを向いて突いているか・打突部位を刃筋正しく・・竹刀の物打ちと呼ばれる部分で打つ・物打ち部分が打つ方向を向いている、まとめると「気迫を持ち、打つ方向を適切な部分で正しく狙って打つ」ということになります。
突ける部位はどこにあるの?
剣道でつける部位は大まかに「小手」「面」「胴」「突き」の4つです。さらに詳しく分けると小手には左小手と右小手、面は左右と正面、胴は左右と分かれます。突きは相手の喉元部分にあり、熟練の技術がないものが突いた場合、相手に大けがを負わせて大変危険となりますので、中学生以下は突いてはいけないことになっています。
試合がいったん止められることも
試合がいったん止められることもあり、それは以下のような場合となります。・止め・・選手の反則や試合続行が危険と判断された場合、審判が試合を止める。試合がすぐに再開されない場合、選手は開始線まで下がり正座や蹲踞(そんきょ)姿勢をとって待つ。・合議・・試合中の不可解な判定、有効打突の取り消しが行われる場合に審判が宣告する。ここでも選手は試合再開まで蹲踞(そんきょ)や正座姿勢をとって待機する。・わかれ・・試合展開が動かなくなった場合に審判が宣告する。宣告があった場合、選手はすぐに攻撃できる姿勢をとり、始めの合図があるまで待つ。・タイム・・着衣の乱れやケガにより試合続行できない場合、選手側から中止を申し出るときに宣言する。
これをやると反則になる
剣道では反則を犯した場合、2回の反則で相手の一本になるもの、反則を犯すと即敗戦、あるいは退場といったルールがあります。そのルールの内容は以下の通りです。・相手の一本になるもの・・意図的な遅延行為、相手の竹刀に対しての抱え込み、相手を場外に押し出す・即敗戦・・ルール適用外の道具の使用・即退場・・薬物使用、相手や審判への侮辱行為
覚えたらスリリングさが味わえる
剣道はルールを覚えるまでは難しいかと思いますが、ルールを覚えると白熱したスリリングな戦いが楽しめるようになるでしょう。早くルールを覚えて、真剣勝負を楽しめるようにしていきましょう。