アメリカンフットボールは11人対11人で行うスポーツです。攻撃と守備を交互に行い、攻撃を担当する選手たちをオフェンスチーム、守備を担当する選手たちをディフェンスチーム、キックやパントを担当する選手をスペシャルチームと呼びます。
オフェンスチームのポジション
オフェンスチームの11人のうち、スナップ時に7人以上がスクリメージライン上にいなければいけません。その7人の内側の5人をオフェンシブラインといい、中央にセンター(C)、その両隣にオフェンシブガード(OG)、さらにその外側にオフェンシブタックル(OT)が並びます。そしてこの5人は原則ボールに触れることができない無資格選手です。
スクリメージライン上に並んだ7人のうち一番外側の2人をエンドといい、オフェンシブタックルとの間隔が狭い場合はタイトエンド(TE)、間隔が広い場合はスプリットエンド(SE)と呼び、状況に応じてランもパスレシーブもタックルもこなすオールラウンドプレーヤーです。スプリットエンドは通常、ワイドレシーバーの1人として考えられています。
オフェンスチームの残りの4人をバックスとレシーバーズといい、センターからスナップされたボールを受け取り、バックスにハンドオフしたり、レシーバーズにパスをしたりと戦術の要になるのがクォーターバック(QB)です。いわゆる司令塔としての役割をします。
クォーターバックの横もしくは後方から、ハンドオフされたボールをランで運ぶ選手をランニングバック(RB)といいます。
パスプレイの時にクォーターバックが投げたパスをキャッチするのがワイドレシーバー(WR)と呼ばれる選手です。
ランニングバックとワイドレシーバーは戦術によってその人数が変わります。
ディフェンスチームのポジション
ディフェンスチームの11人のうち、スクリメージラインから手前5ヤードに配置した選手をボックス、その外側を守る選手をセカンダリーと呼びます。ボックスのうち、スクリメージライン上に配置する選手をディフェンシブラインといい、通常3~4人で構成されます。内側の選手をディフェンシブタックル(DT)、外側の選手をディフェンシブエンド(DE)といいます。
ディフェンシブラインのすぐ後方に配置する選手をラインバッカー(RB)といい、通常3~4人で構成します。ランにもパスにも対応するため、守備の花型と言われるポジションです。
ボックスの外側のフィールドの両サイドを守る選手をコーナーバック(CB)といいます。攻撃側のエースレシーバーとマッチアップするため特にスピードが求められるポジションです。
ディフェンスの最後方を守るのがセイフティ(S)と呼ばれる選手です。長いパスに対応する広い守備範囲が求められます。
スペシャルチームのポジション
キックオフやフィールドゴールなどを蹴る選手をキッカー(K)といいます。キックの距離と方向の正確性が問われるポジションです。スナップされたボールをキッカーが蹴りやすい位置にセットするのがホルダー(H)の役目になります。また、パントを蹴る選手のことをパンター(P)といいます。戦術に合わせて蹴る距離を自在に操る事のできる能力が求められます。
キッカーとパンターは求めらせる能力が違うため、プロチームではそれぞれ専門の選手をおいているチームがほとんどです。
また、キックされたボールやパントのボールをキャッチし、リターンするポジションをリターナー(R)といいます。リターナーにはボールをしっかりキャッチする能力に加え、相手のタックルをかわして陣地を回復させることが求められるため、ワイドレシーバーやランニングバックが兼任する場合も多くあります。
まとめ
このようにアメフトでは、それぞれに求められる能力が違います。自分の能力にあったポジションが必ずあるはずです。また、ゲームを観戦する際にも、それぞれのポジションの動きに注目してみるのも面白いと思います。