結婚してから初めてのお正月にお嫁さんの実家にぶりを贈る習慣がある地域があることをご存知ですか?「嫁っぷり(ぶり)がいいという語呂合わせ」で感謝の気持ちを伝えるお正月の風習についてご紹介します。
初正月にぶりを贈る習慣の意味
九州北部(特に福岡県)と富山県の一部にある習慣に、結婚した二人の実家がぶりを贈るというものがあります。これはそれぞれの地域でどちらからどちらへ贈るというのが変わるのですが、九州の方ではお婿さん側のご実家が「いいお嫁さんぶりですよ」という報告を兼ねて贈るものとされています。これがないと、うちの嫁では不満なのか!と怒るお嫁さんのご実家もあるとか。他県の方で福岡県のお嫁さんをもらう方はこの風習を知っておいたほうがよさそうですね。逆に富山ではお嫁さんの御実家からお婿さんの御実家へ贈る習わしになるようです。
この習慣は初めてのお正月のみ
この風習は毎年行われるものでなく、若い二人が結婚して最初に迎えるお正月に行われるものです。一回だけの行事なのですが、嫁ぶりの報告はとても大切にされています。お正月にぶりを贈るというこの習慣は、元々は玄界灘の漁村に伝わる習わしだったようですが、福岡の一般庶民に広く愛される風習になり現在に至ります。
嫁ぶりのお返しなどのマナーは?
ぶりをもらったら、お返しはどうしたらいいのか…というのは悩みますよね。基本的にはお礼はいらないようですが、お礼のお電話やちょっとしたお菓子を贈るなどしてお返しをしているようです。ぶりを贈る代わりにお金を贈る方がいらっしゃるようですが、それでは意味合いが変わってしまいますからお勧めしません。この習慣がある地域からお嫁さんをもらう方も、嫁いでいく方も知っておいた方がいいようです。
お正月の風習は地域ごとにいろいろ
この風習は同じ九州の中でも九州北部(福岡県)と富山県の一部にしかみられない風習ですが、これ以外にも地域ごとに様々なお正月の風習がありますね。お正月の機会に知ってみるのもいいですね。