野球とよく似ているけれど少し違うソフトボール。ソフトボールならではのルールがいくつかあります。独自のルールについてピックアップしてみましょう。試合を見るときに役立ちますよ。
投球距離、塁間距離が短い
ソフトボールのグラウンドは野球と同じですが、投球距離や塁間距離はソフトボールの方が短いのです。また、それらの距離は性別年齢別に違ってきます。塁間は大人の男子と女子は18.29m、小学生は16.76mです。投球距離は男子14.02m、女子13.11m、中高校女子及びシニアは12.19m、小学生10.67mと決まっています。細かい決まりですね。
一塁ベースはダブルベース
一塁ベースには白色とオレンジ色のベースが二つ並んだ「ダブルベース」が使われているのをご存じですか?
ソフトボールは野球より塁と塁の間が短いため、一塁はアウトかセーフか間一髪のクロスプレーが多い危険なベースなのです。例えば、打者が内野ゴロ等を打ったあとに一塁ベースでクロスプレーになりそうな場合、打者は白いベースより外側にあるオレンジ色のベースを走り抜けることが認められています。これにより守備の選手との衝突が避けられるわけです。
一度交代した選手の再出場
ソフトボールでは、先発出場した選手が選手交代してベンチに退いた後も再度その試合に出場することができます。これをリエントリーと言います。再出場する場合は、リエントリーする選手の元の打順を引き継いだ選手とのみ交代することができます。野球では、リエントリーというルールはないので、ソフトボール独特のルールでしょう。
正式な試合は7回まで
ソフトボールの正式試合は7回まで行ないます。7回が終了した時両チーム同点の場合は、タイブレーカーというルールで試合を続けます。タイブレーカーとは、ノーアウトランナー二塁の状況から攻撃を始め、勝敗を決めます。ソフトボールは点が入りにくいスポーツと言われます。タイブレーカーは点が入りやすい状況をあらかじめ作り、決着を付けるためのルールです。
投球前の離塁はアウト!
野球の試合では投手が投げる前に塁に出ているしたランナーがリードして走り出すことがありますね。ソフトボールでは、投球前に走者がリードすることは認められていないのでこの場面はありえません。走者は投手の手からボールが離れるまで塁を離れることはできないというルールがあります。もし、これをした場合はアウトになってしまいます。
投球法は種類があるけど
ソフトボールでは投手は下手投げをしています。投げ方は「ウインドミル」や「スリングショット」などいくつかの方法があります。しかし現在使われているのはウインドミル投法のみと言ってもよいほど主流です。ウインドミルは腕を大きく1回転させ、遠心力を使ってスピードのついた球を投げます。腕の動きからウインドミル(風車)の名が付けられています。スリングショットは投球の時に腕を大きく後ろに振り上げ、その反動で前方に投げる投法です。ただしスリングショットは速い球や変化球を投げにいため、使う投手はほとんどいません。
ソフトボールの試合を見よう
独特のルールを知っていると何でもないけれど、知らずにみると「え?」ということもありそうですね。機会があれば野球と見比べると面白そうです。