「ただ走るだけのマラソンに筋トレは必要ない」という声をたまに耳にします。確かにそんな気がしてきますが、決定的に見落としている点があるのです。マラソンに筋トレが必要な理由と、必要なトレーニングをご紹介します。
普段運動していない人が危ない
よくテレビなどで、普段全く運動していなそうな芸能人などが「○○マラソンに挑む!」などという企画をやっていますよね。その時の光景をイメージしてみましょう。大抵「何か体調が悪くなっている」とか「関節を痛めてしまっている」映像が流れませんか?そう、つまり普段から運動をしていない人は筋力が弱く、故障しやすいのです。
故障しやすい部位とは?
ではどんな部位が故障しやすいのでしょうか?まず圧倒的に多いのが「膝」です。「ランナー膝」と呼ばれるほど、マラソンなどの長距離ランナーには膝の故障が多いのです。膝が故障してしまうと走りづらいどころか、マラソンへの参加にドクターストップがかかってしまうこともあります。
膝の故障を防ぐためには「痩せること」
膝の故障を防ぐにはどうしたら良いのでしょうか?いろいろな観点がありますが、まずは体重を適切に落とすことです。体重が落ちれば着地時などの負荷も下がります。ダイエットのためにマラソンやランニングを始めようと言う方も多いのですが、いきなり走り始めるとまず膝をやってしまいがちです。その前に、身体に筋力をつけることによって筋肉量を適切な量まで増やし、体脂肪の燃焼を図りましょう。
脚の筋肉をつけることが大切
ダイエットとマラソン、両方のために鍛えておきたい筋肉があります。それはハムストリングスの筋肉です。ハムストリングスはお尻から太もものあたりの筋肉です。「ランナー筋」とも呼ばれ、マラソンでも膝や腰の動きに大きく関わっています。そしてなにより、ハムストリングスは身体の中でも大きな筋肉なので、この筋肉をしっかり鍛えて大きくすることで、脂肪燃焼効率が格段に上がります。
ハムストリングスの筋トレは?
ではハムストリングスはどう鍛えたら良いのでしょうか?ハムストリングスを効率的に鍛えられる筋トレは「スクワット」です。スクワットは腰を沈め、結果として膝が曲がる運動です。膝を動かすという意味でもスクワットはマラソン初心者、運動初心者の人が始めるのにうってつけの筋トレになります。
実は「腹筋」がとても大切
マラソンでは脚の筋肉ばかりが気になると思いますが、実は「腹筋」など体幹の筋肉がとても重要なのです。腹筋や体幹の筋肉がしっかりしていると、まず身体を支える力がつきます。正しい姿勢を長時間続けることが出来そうですよね。マラソンなどの長距離ランでは姿勢を保つことで膝などへの負担を軽減することが出来ますが、腹筋が弱く体を支える力がないと段々姿勢が悪くなって故障につながります。
腹筋をラクに鍛えるには
普通の腹筋運動はなかなか大変なものですが、腹筋はなにも特別な筋肉ではありません。普段から背筋を伸ばして、お腹に力を入れる意識をするだけでもじわじわと鍛えられます。また、ふつうの腹筋をして腰を痛めてしまったりするのが初心者のよくある失敗。膝を抱えて仰向けになり、その状態で縦に体を揺らす運動があります。腹筋を意識して低負荷、高回数をこなしてみましょう。
マラソンを走るための体を作ろう!
いかがでしたでしょうか。筋トレによって身体を作ってからマラソンに挑まないと怪我をしてしまうおそれがあります。初心者はまず体重を絞り、筋肉を鍛えてフォームを維持できるようになりましょう。