アメフトの見どころといえば、やはりタッチダウンですよね。フィールドを切り裂くランプレイや、一瞬でゲインするパスプレイ、それを阻止するための大迫力のタックルなど、ド派手なプレイに興奮してしまします。しかし、いろんなプレイやルールを知ると、もっとアメフトが楽しくなります。その中のひとつ、タッチバックについて解説していきたいと思います。
タッチバックとは
タッチバックとは、キックオフまたはパントされたボールをエンドゾーンの中でキャッチし、そのままニーダウン(膝を地面につけること)した場合、もしくは、キャッチされずボールが静止したりアウトオブバーンズ(コートの外)へ出てしまった場合、次のプレイはリターン側が自陣20ヤードラインからスタートすることです。
また、キックオフやパント以外でも、相手のパスを自陣のエンドゾーン内でインターセプトした場合にもタッチバックが適用されます。
タッチバックは得なの?損なの?
基本的にリターン側から見た場合、タッチバックとなることはあまり良くないことです。NFLなどの場合、キックオフやパントでリターンの平均は大体25ヤードほどです。キャッチしたボールをなるべく相手のエンドゾーンに近づけたいというのが、リターン側の考えですから、自陣の20ヤードから次のプレイをスタートさせることになるタッチバックは、あまり良いプレイとは言えません。
逆にキックした側から見た場合、相手をなるべく自陣のエンドゾーンから遠いところに追いやりたいわけですから、タッチバックを取ることは、非常に良いプレイとなります。
それなら、キッカーは毎回タッチバックを狙ってキックすればいいかというとそうでもありませんし、ハーフウェーラインからエンドゾーンまで50ヤード(約55m)ありますので、なかなかそこまで蹴り込むことはできません。だからこそ、タッチバックを取ることは難しですし、賞賛に値するプレイといえるのです。
また、試合の状況によっては敢えてタッチバックを選択することもありますので、そこは駆け引きの面白さですし、その駆け引きこそがアメフトの醍醐味と言えるでしょう。