アウトドアプロダクツは、文字通りには「アウトドア製品」の意味ですが、特にアメリカ生まれのアウトドア関連ブランドとしての「アウトドアプロダクツ」を指します。ここではこの意味での「アウトドアプロダクツ」を説明します。
アウトドアプロダクツの創始
「アウトドアプロダクツ」は1970年代にアメリカで急速に発展を遂げたアウトドア関連ブランドです。もともとはロサンゼルスで軍用品の余剰品販売をしていた店を継いだアルトシュール兄弟はキャンプ用品などのアウトドアに特化したスポーツ用品店を経営していました。当初は、一般のメーカーから商品を買い付け販売するだけでしたが、そうした商品の需要層にとって普段使いできる商品が欠けていることに彼らは気づきました。そこで彼らはアウトドアに特化した普段使いできる商品のブランドとして「アウトドアプロダクツ」を始めたのです。つまり、アルトシュール兄弟は安くて機能に優れたアウトドア製品の提供を目的としてこのブランドを創始したのです。
アウトドアプロダクツの展開
60年代後半はアメリカを中心とした「ラブ&ピース」の時代。それに続く70年代初頭の流れの中で、アウトドア、しかも、デザイン性に優れ、耐久性も高く価格もリーズナブルなアルトシュール兄弟の「アウトドアプロダクツ」ブランドは瞬く間に大成功を収めました。もっとも、低価格で高品質を維持するのは容易なことではありません。このブランドの成功の陰には、システム工学を学んだ工場生産担当者の工学的思考が反映されていました。それが452と呼ばれるバックパック製品です。バックパックやダッフルバッグ(もともと水兵などが使っていたキャンバス地の円筒形の手持ちのかばん)は特に好評で、学生を中心としてアメリカ全土を席巻してしまいます。
アウトドアプロダクツの発展
70年にスポーツ用品店として創業されたアルトシュール兄弟のブランドはこうしてアウトドア製品に特化して発展しましたが、ダッフルバッグなどはNBAなどのスポーツ選手にも使われる商品であり、1986年になると、アウトドア・レクリエーション・グループとして、スキー、スノーボードなどにも特化したブランドも持つ会社として発展します。もちろん、現在でも「アウトドアプロダクツ」はアウトドア製品を中心としたブランドであり、現在では世界60カ国以上で展開しています。
アウトドアプロダクツの特徴
アウトドアプロダクツ製品の特徴は452と呼ばれるバックパック製品の伝統を受け継ぐシンプルさと、豊富なカラーバリエーション、無駄をそぎ落としたデザイン、そしてリーズナブルな価格です。例えば、デイパックは日本でも5千円台から販売されており、そのデザインも無地の原色からアースカラー、花柄などの柄物のプリントと様々です。合皮レザーによる艶感のある商品もラインアップに加わっています。
アウトドアプロダクツのダッフルバッグ
アウトドアプロダクツの商品にはデイパックの他にもダッフルバッグが定番商品です。これは円筒形のかばんの周をめぐるようにしっかり取手がついています。大小さまざまなものがあり、腰に乗せたウエストバッグ風なものからボストンまで用途に応じて活用できます。
アウトドアプロダクツの他の商品
アウトドアプロダクツの商品にはデイパックやダッフルバッグの他にも、ウエストバッグ、ヒップバッグ、トートバッグなど様々なものがあります。ウエストバッグは通常の形の他に舟形のものもおしゃれです。また、トートバッグはストラップ付でショルダーバッグとしても使えるものやクラッチバッグになるものなどもあります。さらにキッズシリーズではスヌーピーの柄物などもあるのが目を引きます。
アウトドアプロダクツのアパレルなど
アウトドアプロダクツの商品にはバッグ類の他にアパレルもあります。トレンチコート、ブルゾン、パーカー、プルオーバー、Tシャツの他、スエットパンツなども。さらになんとステーショナリーもあるんです。これはアウトドアプロダクツの定番商品であるデイパックやダッフルバッグをペンケースにしたもの。とてもかわいいです。
アウトドアプロダクツの可能性
アウトドアプロダクツは創業からもう40年以上、人間で言えば壮年期ですね。まだまだ力はみなぎっていますが、ともすればマンネリになりやすいかも。シンプルなつくりは飽きられないと思いますが、これからも新しい要素を取り入れて50年、100年と続いて行ってほしいものです。