サッカーの試合で観客を魅了する様々なドリブルテクニック。一瞬で相手を出し抜き抜き去っていく華麗なサッカーテクニックのうち有名なものと、そんなテクニックでよく知られるある高校をまとめました。
テクニック集①マルセイユルーレット
往年のスーパースター・マラドーナやフランス代表選手のジダンが愛したテクニックで、ジダンの生まれ故郷にちなんでマルセイユルーレットや、あるいはマラドーナ・スピンと呼ばれます。フットサルのように足裏をフル活用し、ドリブル中足裏でボールを止め、直後に反転しながら反対の足でボールを蹴りだします。1回転しながら相手を置き去りにするとても美しいテクニックです。
テクニック集②ヒールリフト
サッカー少年であれば誰もが練習したことがあるであろうこのテクニック。人気サッカー漫画「キャプテン翼」の主人公・大空翼くんが得意としている技として広く知られています。自分の背面から両足を使いボールを前の方に蹴り上げるこのテクニック。ボールはディフェンスの頭を越えていき、一気に抜き去って行きます。決まると相手を出し抜いた爽快感を強く味わえるテクニックです。
テクニック集③裏街道
ポルトガル語で「半月」を意味するメイア・ルーアと呼ばれているこのテクニック。相手ディフェンダーの正面にボールを蹴り出し、自分は反転相手の後ろ側を一気に駆け抜け、ボールに追いつきます。ボールと選手の動きが真逆で相手が戸惑った瞬間に一気に抜き去るこのテクニック。ある程度のスペースとボールの蹴りだす方向など一見簡単なようで様々な計算が必要になるテクニックです。
テクニック④ダブルフェイント
様々なバリエーションが存在する使い道の多いフェイントがダブルフェイントです。片足で斜めにボールを蹴り出しそちらの方向に行くように見せ、同じ足で反対方向にボールを切り返し一気に抜け出していったり、同様に片足でボールを蹴り、反対の足で切り返すという2種類が主な方法です。2度の切り返しで相手をその場に釘付けにします。
テクニック⑤プルターン
フットサルでもよく使われる、足裏をフルに使ったターンテクニックです。ボールを蹴り出してすぐに、足裏で一気に自分の方にボールを寄せ、違う方向にボールを蹴り出してドリブルするテクニックです。同じ足で蹴り出し、引き寄せを行うのが特徴で、ダブルフェイントなどに取り入れてよりトリッキーな動きを作ることも可能です。片足だけでできるテクニックなので、中学・高校サッカーで取り入れているクラブや選手もいます。
テクニック⑥ファルカンフェイント
ファルカンというのは、フットサルのブラジル代表の名前で今でも、最高峰の選手と呼ばれています。そんな彼の名前を冠するファルカンフェイントの特徴は、フットサル特有の足裏を使ったボールさばきをフル活用させるというもの。足裏を使って軸足に向かってボールを滑らせ、それを今度は反対の足でキャッチし、反対方向に蹴りだすというものです。まるでボールが吸い付いたような動きで相手を翻弄します。
セクシーなテクニックで魅了する野洲高校
ドリブルテクニックを駆使して相手高校を翻弄し、華麗なシュートを決めるという異色の高校があります。それが滋賀県立野洲高校サッカー部です。先ほど紹介した様々なテクニックはもちろん、ショートパスなど速い展開でゲームを支配するその様は、「セクシーフットボール」と呼ばれるようになりました。2006年には全国優勝も経験している強豪校である野洲高校サッカー部からは多くのプロ選手も輩出されていて、日本代表の乾貴士選手もその1人です。
野洲高校サッカー部は監督も異色
そんな野洲高校サッカー部を率いている監督は、山本佳司氏。彼は非常にユニークな経歴を持っていて、中学時代にサッカー部だったものの、学生時代に打ち込んでいたスポーツはレスリングでした。そんな彼はドイツのケルン大学に交換留学した際、ヨーロッパの本場のサッカーに魅了され、それを機にサッカー指導者への道を決めたのだとか。そんな彼の目標は、バルセロナを超える。そんな目標を体現したかのように、本来セオリーにないような様々なテクニックを選手に教え、また彼らの挑戦を歓迎します。
テクニックを知るとサッカーはもっと面白い
サッカーの観戦にしても実際にやるにしても、テクニックの知識があるとないとでは楽しめ方がまるで変わります。相手ディフェンダーも、そしてサポーターさえも騙してしまうような極上のテクニックをぜひ楽しんでください。