「サッカー観戦は好きだけど、ボランチって何!?」確かにテレビ中継の解説やサッカーファン同士の会話などでよく耳にしますよね。でも、恥ずかしくて今さら聞けない…。そんな方は必読!サッカーの「ボランチ」についてまとめました☆
ボランチってポジション名なの?
「ボランチはポジションの一つ」という説明がされますが、ニュースなどでよく見かけるポジション名の表記「FW、MF、DF、GK」のどれにも当てはまらず、「?」と思った方も多いのでは。ボランチは厳密に言うとポジション名ではありません。「じゃあ何?」と聞きたくなりますが、ボランチの前に、まずは簡単にポジションについて復習しておきましょう。
そもそもサッカーのポジションって?
サッカーのポジションとはフォーメーション(位置取り)のことで、ざっくり言うとゴールキーパー以外で3つに大別されます。敵のゴール方向が前、味方チームのゴールが後だとすると、前がフォワード(FW)、真ん中がミッドフィルダー(MF)、後がディフェンダー(DF)と3列の状態で、最後にゴールキーパー(GK)がゴールを守っているというフォーメーションになります。
各ポジションが担う役割とは
次に、各ポジションの役割を見ていきましょう。敵のゴールにいちばん近い位置のFWの役割は、相手ゴールを攻めて得点するという、攻撃の役割を担っています。一方、自分のゴールにいちばん近い位置のDFの役割は、逆に敵が攻めてきたときに自分のゴールを守るという、守備の役割を担っています。では、真ん中のポジションMFはどうでしょうか?
真ん中のMFの役割に着目!
では、真ん中のMFは何をするのでしょうか?MFは、攻めるFWと守るDFの間に位置しており、そんなFWとDFをつなぐ役割を担っています。さらにMFの中でFW寄りの役割(攻撃的MF)と、DF寄りの役割(守備的MF)に分けられるのですが、このDF寄りの、守備的な役割を担うMFのことを「ボランチ」と言うのです。
ボランチは必ず1人というわけではない
ボランチはいつも必ず1人だけ!というわけではありません。2人のボランチを配置する場合はダブルボランチ、3人のボランチを配置する場合はトリプルボランチと言い、複数名がボランチを務めることもあります。逆に、ボランチを全く配置しない場合もあるんです!
ボランチの役割とは?
では、ボランチは具体的にどんなことをするのでしょうか?そもそも「ボランチ」とは、元々はポルトガル語のvolanteという言葉で、「(車の)ハンドル」、「舵取り」といった意味です。サッカーにおけるボランチも同じで、試合の流れをコントロールする舵取り役や司令塔といった、非常に大切な役割を担っているのです。
ボランチに必要な能力とは?
チームの司令塔的なボランチはまさに試合の要となる存在。敵に激しくマークされます。そんな中でボールを味方FWに送るには、全体の動きを把握し、流れを先読みできる頭脳・センス・視野の広さが必要になります。そのためには、落ち着いて状況判断ができるような冷静さ・メンタル面での強さも必要。中にはFWやDFと同じような動き方をするボランチもいて、そのようなボランチは、高い身体能力も兼ね備えていると言えるでしょう。
どんな選手がボランチを務めているの?
まず挙げられるのが、稲本潤一選手、小野伸二選手。サッカーをあまり見たことがない人にも有名なサッカー選手ですね。「稲本選手や小野選手って、ボランチだったんだー!」と思った方も多いのでは。そして、遠藤保仁選手、長谷部誠選手。日本代表でこの2人がダブルボランチを務めていることが多いのだそうです。注目してみると面白そうですね。
「ボランチ」は万国共通ではない!?
ここでちょっと余談。さきほど、「ボランチ」はポルトガル語のvolanteという言葉だとご紹介しましたが、実はこのサッカー用語、世界どこへ行っても通じる言葉ではないんです!「ボランチ」は南米サッカーの言葉で、日本とブラジルでしか通じないのだとか…。イングランドでは「センター・ミッドフィルダー(CMF)」と言うのだそうです。海外で試合観戦するときは気を付けて!
サッカー観戦はボランチに注目!
いかがでしたか?今までは何となく質問しづらくて、聞き流していたボランチの解説…。でもこれで、きっとサッカーの解説も理解しやすくなるはず!サッカー観戦をするときもボランチに注目してみると、試合がさらにアツく楽しめるかも!