カラオケで歌を上手に聞かせたり上手と思わせるためには、エコーが必要だと多くの人が思っています。それでは、「エコー」とは一体どういうものなのでしょうか?
リバーブ
広がり感を付加するフェクター(効果)は、「空間系フェクター」と呼ばれています。その代表が、「リバーブ」「ディレイ」「エコー」です。この3つには共通点は、遅延(ディレイ)音=遅れて来る音であるということです。リバーブ(残響)は、誰でも日常的に遭遇します。まず、車がクラクションを鳴らしたとします。その音は直接的に耳に入りますが、これが「直接音」です。次に、近くの壁に音が跳ね返って遅延時間を置いて聞こえてきます。これを「初期反射」と言います。更にその後、自分の位置から離れた木や遠くの建物に跳ね返った音が更に遅延時間を置いて聞こえてきます。これを「後部残響」と呼びます。これを人工的に時間間隔を細かくして作りだすのがリバーブ・ファクターです。
楽器
残響というのは楽器にとって非常に重要なものです。例えばパイプオルガンなどは、残響(リバーブ)がなければとても寂しい音になります。従って、パイプオルガンは教会という構造物の残響と一体化した楽器であると言えます。
カラオケ
リバーブは残響音の集団ですが、ディレイやエコーは原音と一つ一つの遅延音が区別できる存在です。山彦のように、「おーい」「おーい」「おーい」という具合です。残響の時間的間隔が短いのがディレイで長いのがエコーです。カラオケにエコーがかかると、歌声に残響効果がかかり適度なエコーは臨場感を生み出します。
まとめ
カラオケで上手にエコーをかけると、音が広がりながらビブラートもかかっているような雰囲気になります。そのため歌が上手く聞こえます。しかし、歌を歌うときに必要な技術としてタイミングや言葉の明瞭さが有ります。従って、エコーをかけると歌がぼやけるため、歌唱力向上を目指す場合はエコー無しで歌うことがおすすめです。