「ランニングで走ると臀部が痛む」という場合や「ひどい時には歩くだけでもお尻が痛い」というときには、実際お尻には何が起きているのでしょうか。またどうすると良いのかの対処法も見てみましょう。
利状筋症候群
ランニングを行うときに使う筋肉は、足自体はもちろん、足を支える股間節と臀部の筋肉もよく使われています。そして、ランニングで臀部が痛むという場合は「梨状筋」という筋肉が坐骨神経を圧迫してしまっている可能性が高くあります。外科用語で梨状筋症候群と呼ぶものなのですが、人によっては臀部だけでなく、太ももの裏やふくらはぎなど、足自体が痺れを伴う場合も起こりえます。普通に筋肉痛の場合もありますが、どちらにしてもお尻の筋肉を伸ばすストレッチや揉み解すマッサージなどが痛み解消に効果的です。
ボールを使ったストレッチ
テニスボールやゴルフボールを用意し、仰向けに寝転んで片方ずつストレッチを行っていきます。ボールをお尻の下に入れ、それにゆっくりと乗るようにして体重をかけていきます。ボールに乗る感覚が掴めたら少しずつボールを動かしていき、“効いている”部分を探しながらお尻全体に満遍なくボールが当たるようにしてみましょう。片側が終わったらもう片方も行います。慣れるまでは膝を立てた状態で行ってもよいのですが、できるならば足を伸ばしてボールへ体重がしっかりと乗るようにしてやってみましょう。
椅子に座ってストレッチ
背中を真っ直ぐ伸ばして椅子に座り、片足をもう片方の膝の上に乗せます。乗せた足の膝が上がらないように手を置き、背中を曲げないよう気をつけながら上体を前に倒していきます。その状態で10秒間数えていき、臀部の筋肉が伸ばされている感をキープしてみましょう。数え終わったら上体を起こし、10秒間休みをいれます。片方が終わったらもう片方の足でも行ってみましょう。
終わりに
歩くだけでも痛くなる場合には、いったんランニングを中止して期間を空ける必要も出てくるでしょう。その場合には、上記のストレッチを行いつつ、「e3グリップ」を持ってのウォーキングもおすすめです。「e3グリップ」はフォーム矯正用具なのですが、人によってはフォームの癖から筋肉の負担となる場合もあるため、ウォーキングをしながらフォームを正しいものにしてみましょう。