試合稽古はこれまで行ってきた練習の総仕上げです。ここで試合稽古について、ご紹介いたします。
試合稽古とは
試合稽古とは実際の試合と同じように審判を立てて行う、試合形式の稽古をいいます。短時間で一本勝負や三本勝負などを行います。
試合ルールについて
試合は三本勝負で二本先取した者が勝ちとなります。また試合時間の5分が終了した時点で、1本先取した場合も勝ちとなります。試合時間内に勝負が決まらない場合は、一本先取の延長戦となります。1本の基準となる有効打突は適正な姿勢と充実した気勢により正しく打突され、かつ残心があるものです。
剣道は総合格闘技
中世の鎌倉時代より武士が台頭し、安土桃山時代では火薬が用いられた近世の様相を帯びてきます。太平の世であった江戸時代の武士たちは、どのように修練を積んだのでしょうか。真剣を以て戦えば敗者は死ぬしかありません。そのため日本刀の扱いを習得するために、試し斬りや居合いなどを行うようになります。また流派や剣術独特の技などは、形稽古や組太刀稽古として受け継がれます。これは空手の型のようなもので、様々な形を覚えていきます。そして真剣勝負との駆け引きや試合稽古を行うために、剣道のルールが決められたようです。防具や竹刀の開発が進むと、他流試合や交流が活発になりました。これが幕末明治の時代まで脈々と引き継がれ、剣道で培った技術で人を倒せることが証明されています。
試合稽古は公式試合ではない特徴があるため、高段の師範が立ち合ってくれることもあります。これまでの練習成果が試される機会なので、剣道の神髄である面打ちを狙ってはいかがでしょうか。